月別アーカイブ: 9月 2015

戦後70年に思う

 太平洋戦争が始まった昭和16年以降、戦局の悪化と物資不足を補うため発令された『金属回収令』は、眞願寺にも及びました。「眞願寺開教125周年記念誌ともに歩む」にも記載されていますが、当時の眞願寺を顧みると、昭和15年10月に伝染病にて第三世廓也住職が43歳で急逝されたので、第二世廓然前住職が再び住職に就任することになりました。
 悲しみの中ではありましたが、翌16年2月に第四世廓悟住職が誕生され、門信徒の皆様も希望の光に恵まれたことと思います。しかしながら、昭和17年『金属回収令』が眞願寺にも及び、門信徒のご家庭にある貴金属をお寺の本堂に集め(写真1)、なおかつご本堂の大切な佛具や鐘楼の鐘(384㎏)までも拠出する事となったのでした。
 阿弥陀如来の救いは、私達いきとしいきるいのちを差別区別なくすべてもらさず救いとってくださるお心です。だからこそ御同朋と申し、お互いのいのちを敬い、尊び合ってゆくみ教えといえましょう。その大切なみ教えを聴聞するお念佛の道場のお荘厳(お飾り)が、戦争で人を殺す道具にするため、日の丸に包まれ拠出する鐘楼の鐘を心痛な面持ちでおられる第二世廓然住職の心中は察するに余りあるものがあります。ただただこころ痛むばかりです。そして戦局悪化してゆく翌年5月、83歳にてご往生されました。きっとこの時の写真が最後のお姿だったかもしれません(写真2廓然師と左側に)。
 同時期、江別の王子製紙工場では、木製飛行機の制作を進め、試験飛行場の造成工事が突貫作業ではじまりました。この工事要員として道内浄土真宗の僧侶が動員され、ほとんどの佛具のなくなった眞願寺本堂が宿舎として使われ、とても「念佛の道場」と言える状況ではなかったと思います。
 戦争一色、すべての自由がうばわれたこの時代、悲痛と苦難の中ではありましたが、戦後70年という節目にあたって、戦争に協力していかなければならなかった過去を真摯に見つめ、同じ過ちを二度とくり返さぬよう反省しなければなりません。
 日本は過去の大きな過ちと反省によって憲法9条「戦争放棄」が制定され、平和な70年を過ごしてきました。しかしこの度の安全保障関連法案は、その憲法を無視し「戦争を放棄する国」から「戦争をする可能性がある国」へと変えていくことになるでしょう。中でも集団的自衛権の行使を容認することは、日本人が国外で人を殺し殺されるという事態が起こり得ることになり、戦争放棄を捨て去ることになります。 未来を踏みにじり、人のいのちを奪い取っていくことに直結する危険性のあるこの関連法案は、受け入れる思いになれないのが今日の思いです。多くの国民が納得できるよう説明と審議を尽くされるよう、そしてこの法案を成立させるのであれば、国民に憲法改正を提案し、その上で国会で議論するべきと思います。
 ご門主のお言葉にあるように、戦後70年の節目に当たり、戦争の悲惨さを今一度受けとめ、異なる価値観を互いに認め合い、共存できる社会の実現のためにあることを、世界中の人びとが再認識する機会となるよう、目指し努力していきたいと思います。

平成27年9月1日
眞願寺住職 釋了正

4-01本堂に集められた拠出される花瓶など

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拠出される鐘楼。中央に第2世廓然師・左にみどり第3世坊守に抱かれた第4世廓悟師。奥に現存する賽銭箱が見える。

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戦時中江別小学校体育館で行われた戦禍で亡くなった方々の合同葬儀の模様。佛像など本尊は無く、日の丸が掲げられている。

戦後70年にあたって非戦・平和を願う(総長談話)

浄土真宗本願寺派 総長
石上智康

 アジア・太平洋戦争の終結から、本年で70年目を迎えました。先の大戦によって犠牲になられた世界中のすべての皆さまに対し、あらためて衷心より哀悼の意を表します。また、大切な方を失った方々の悲しみは、今現在も癒えることがありません。戦争は遠い未来の人々にまで、深い苦しみを与えるのです。
 約2500年前、釈尊は「己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ」と説かれました。しかし、今なお私たちは、自分の都合の良いものには愛着を抱き、不都合なものには憎しみを抱くという、自己中心的な生き方をしています。共にかけがえのない命を受けながら、他者を認めることができず、争いあっているのです。いかなる戦争も、必ず、多くの命を奪います。そして、人と人が命を奪いあうことほど愚かなことはありません。
 非戦・平和こそ人類の進むべき道です。
 大谷光真前門主は、1997年3月20日、本山・本願寺における基幹運動推進・御同朋の社会をめざす法要で、「すべてのいのちの尊厳性を護ること、基本的人権の尊重は、今日、日本社会の課題にとどまらず、人類共通の課題であり、世界平和達成への道でもあります」と述べられました。私たちは「いのちの尊厳性」が平和実現のキーワードであることを、今こそ認識すべきであります。
 また、大谷光淳門主は、2015年7月3日、広島平和記念公園における平和を願う法要で、「人類が経験したこともなかった世界規模での争いが起こったあと、70年という歳月が、争いがもたらした深い悲しみや痛みを和らげることができたでしょうか。そして、私たちはそこから平和への願いと、学びをどれだけ深めることができたでしょうか」と述べられました。
 現在、日本では、我が国の平和と安全保障を巡って、国会のみならず、全国各地で厳しい議論がおこなわれていますが、多くの国民が納得できるよう、十分な説明と丁寧な審議が尽くされることを願っております。私たち浄土真宗本願寺派でも、先の戦争の遂行に協力した慚愧すべき歴史の事実から目をそらすことなく、念仏者がどのように恒久平和に貢献しうるかについて、研究を重ねてきました。近々に、その成果≪平和に関する論点整理≫を中間報告として公表する予定です。これを機に、宗門内外の方々と共々に学びを深めることができれば幸いです。
 戦後70年を経た今、私たちは過去の戦争の記憶を風化させることなく、仏の智慧に導かれる念仏者として、すべての命が尊重され、自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献すべく、歩みを進めてまいります。

2015(平成27)年8月10日

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寺報響38号発送しました。災害お見舞い

3a77cf6a53b71463bcb86459f2f48bba9月に入り、秋も深まりつつある今日ですが、昨日から台風18号から温帯低気圧に変わり、大雨の被害が各地で出ているようです。鬼怒川の堤防が決壊し多くの方々が、被害にあわれているようです。今後も台風17号の進路から北海道東部も心配ですね。被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

01-1さて、昨日は寺報「響38号」が出来上がり、午後2時より発送作業が行われました。多くの方々にご奉仕いただいたお陰で、1時間ほどで作業も終わりました。心より御礼申し上げます。

DSCF8500又、午後4時より総代さんはじめ各役員さん、壮年会婦人会役員さんに参集いただき、報恩講合同準備会が行われました。9月28日より30日に行われる報恩講に向けて、門信徒皆様とご一緒に準備を進めて生きたいと思います。

終了後、壮年会婦人会の合同役員会も行われ、秋の彼岸最終日9月23日に行われる『なごみ食堂』と『バザー』の打ち合わせがありました。今年も宜しくお願いします。

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DSCF8526晩には野幌の「あおい」に移動して、眞願寺法務員歓送迎会が役員皆様44名が集い行われました。6年半お世話になった御幸断さんの長年の勤労に感謝し、益々夢へ向かって頑張ってほしいと激励しました。

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海外開教使を目指し、眞願寺での経験を土台として頑張ってほしいと願うばかりです。又、新たに稲垣心平さんが9月1日より着任いただきました。今年の5月に第一子のかDSCF8585_edited-1DSCF8609_edited-1わいい女の子が誕生されたばかりで、奥様と3人でこの日も来て下さいました。ご本山で特別法務員の資格もおもちでいらっしゃり、お経のスペシャリストとしても頑張っていただきたいと思います。

 

避難生活4年半がたち、今なおご苦労いただいている福島県浪江町常福寺様御一行が眞願寺を参拝される

16-01 暑い日差しはお盆を境に急激に秋風が吹き、トンボが飛ぶ季節となり秋祭り・収穫の秋へと、何かとお忙しい時期をお過ごしのことと思います。札幌組の実践運動プロジェクトとして、震災後2年続けて実施しました相馬組常福寺境内清掃のお礼参拝として、廣畑住職ご夫妻、総代小黒仁様一行10人の方々が8月20日眞願寺に参拝されました。
 このご縁を「いちょう会」では、浪江町の避難準備区域で二重三重の避難生活で大変ご苦労されている皆様方のをおもてなしをお手伝いさせていただきました。
 まず、本堂で讃仏偈を読経の後、石堂住職、高間責任総代の歓迎のご挨拶、廣畑住職からのお礼のご挨拶があり、記念撮影、記念品贈呈後、庫裡にて約一時間震災時の状況を聞かさせていただきました。被災地は、瓦礫処理は進捗中ですがまだまだ帰還は難しいことが報告されました。
 高間責任役員より眞願寺より支援金、参拝いただいた皆様方に記念品を贈呈し、眞願寺境内をご案内し、今夕の宿へとご出発、皆さんでお見送りさせていただきました。
 その晩は札幌のホテルにて札幌組主催の歓迎交流会が行われました。札幌組の野口組長さんはじめ御一行様合わせて23人で、夕食を囲んでリラックスした中で、テーブルスピーチや自己紹介があり、今朝6時に出発した長旅にもかかわらず、皆様方わきあいあいと一時を過ごさせていただきました。
 知人の奥様のお姉さんのスピーチでは『私が浪江町にある先祖のお墓を守る決心をして帰還できる時までに改築を計画。子供たちの帰還はその時本人が考えるでしょうね』。
 他の方のスピーチでは『今後は健康に留意して、後ろを振り向かないで前を見て歩く』『現実を見て、後世に伝える』……。
 御一行は21日札幌別院そして西区の證誓寺さんを参拝、登別温泉で疲れをほぐし、22日福島に戻られるとのことでした。歓迎交流会の最後には清掃奉仕に参加させていただいた木村弘さん・河合弘美さんそして私よりご挨拶『皆様方お元気でお過ごし、またお会いできることを願っています』と杯を上げて散会となりました。合掌

いちょう会会長
釋 賢徳 萩原建興

16-02

16-03

御  礼
17-04-2 東日本大震災に伴う原発事故により未だに東北教区相馬組は7ヶ寺の寺院が該当をしておる状況です。
 眞願寺さまには早くから東北教区相馬組支援活動に大変ご尽力を頂きました。特に毎年の常福寺清掃奉仕活動・拙寺の報恩講法要にもご参拝戴き避難地より集まった門信徒さんと一緒に腕輪念珠作りのボランティア活動など大変有難い御縁を頂戴してまいりました。
 皆さまのご支援で未来に向けて前進するお力を頂いておりま す中で、私達が、ご支援を頂いたご寺院や門信徒の皆さま・御同朋の社会の中で生かされている慶びの中心である阿弥陀如来様に御礼のご挨拶を申し上げたいとの思いから、この度相馬組を代表して、常福寺住職・坊守・筆頭総代小黒仁・門信徒で参拝させて頂きました。
 御縁を頂戴した方々に私達が元気で参拝出来る事が一番のお返しであると感じておりましたので、この度、眞願寺様・札幌別院様・證誓寺様の御礼の参拝旅行が実現出来た事が有難く尊い御縁であったと思います。
 今後も眞願寺門信徒さまと御縁を頂けるように、計画中であります。
 次回も宜しくお願い申し上げ、御礼の言葉とさせて頂きます。合掌
      

相馬組 常福寺 住職 廣畑惠順

17-05

『住職講座』に参加して 釋通法 宮川久美さん

11-01 6月の講座「佛花の立て方」では、始めに親鸞聖人 の御和讃『如来浄華の』から蓮の花・お花にまつわる『お荘厳』についてお話を聞きました。その後、実技として自宅の佛壇用の佛花を活けました。昨年の婦人会主催の講座に続いて二度目の参加でしたが、やはり苦戦となりました。真となる青木選び、その他の花材選びで一悩み。次に、 真の高さを決め副・受・控えと組んでいくのにまた悩み。それでも、周りの皆さんと互いの花瓶を見合い話し合い御住職からのアドバイスを受け何とか活けることができました。以前は、お参りの際に本堂の佛花を「大きくて青木も入り立派だなぁ」と見ていたのですが、「今日の青木は?花材は?どうやっていけているのかなぁ?」と観察するようになりました。その後、これまで以上に花材選び・活け方などを考えるようになり月忌参りなどではドキドキものです。今後、四季折々のお花も花材として活けることができたらと思い、とても有意義な時間を過ごすことができました。
 7月の講座では、これまで葬儀などで何気なく聞いていた言葉が浄土真宗としては不適切であるものがたくさんあることを知りました。その理由を教えていただくと、これまでに法話を通じて聞いてきたことがストンと理解できるものがありました。また、お焼香などの作法についても再確認する時間にもなりました。お参りのさいに持参する「念珠・聖典・式章」のことを三点セットと言うことを、この文を書くにあたり役員の方から教わりました。時折、お参りの席に着くと式章が逆さまの方がいらっしゃり、気になって声をかけさせていただくうちに、「首にかけたときには式章の縫い目が外側になりますね」と気づかせてもらえました。その方には失礼かと思いましたが、私にとっては有難いものでした。
 繰り返しお寺参りさせていただくなかで御住職・法務員の方々・信徒の皆さんから教え気づかせていただけることに感謝します。
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