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台風と銀杏…そして私

台風で倒れた木台風18号が9月8日朝、北海道に猛威を振るいました。雨は少なかったが、猛烈な風で、身体ごと吹き飛ばされそうだった。札幌では最大瞬間風速50メートルを上まわったようだ。当寺にある江別市の保存樹木に指定されている銀杏の木が、その風にあおられ、外に出てみると、今にでも風で根こそぎ倒れそうな感じがした。「しかし、まさか。」と思いつつ、カメラのシャッターを押した。そんな私の身体にも木っ端や葉が容赦なく吹き付け、「こりゃたまらん。」と庫裏に入り、本堂を見回ろうと廊下を歩いていた。そんな時、表で「ドッターン!ドドーン!」と地響きの様な音が2回した。

なんだこの音は!窓から境内をみると、私が5分前に見上げていた場所に、その銀杏のシンとなる幹が地上8メートルほどのところから見事に折れ、地に横たわっていた。「ほんとに・・・折れた!」と呆然とした。もし、5分前に折れていたら・・・。近所の小学校では、太い樹木が何本も根こそぎ折れ、中学校では屋根が吹き飛んだらしい。北海道を始め全国でも死傷者が多数でたようである。

台風災害にあわれた皆さん。こころよりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を念じます。

台風で倒れた木普段、わがままな人間の災害にあいっぱなしで、ゴミと公害だらけになってしまった大自然の地球さん。その原因はすべて私です。ごめんなさい。この住んでいる土地も、私達の土地であるけれども、それは大きな私の錯覚で、決して私のものではありませんでした。あなたの一部をお借りして、使わさせて頂いていたんでした。

そのことさえも忘れ、台風や噴火、そして地震だってあるのがあなた自身なのに、それを知っていながら、あなたに住まわさせて頂いているのに、たまたまなにかがあると災害だ震災だと言われれば、本当に気の毒ですね。

でも、なかなかそうは思えない自己中心的な私です。本心を言えば、地球の大自然の営みよりも、90年眞願寺とともに歩んできた銀杏の幹の方が、痛ましいです。そして、出来れば台風に来てほしくはなかった。私の住んでいる上空だけは。

…地球がなければ眞願寺も私もないのに、勝手なモンです。そんな私はやはり凡夫の中の凡夫ですね。

平成16年9月12日

婦人会会員が壮年会の親睦バーベキューに参加


北海道仏教史の研究

北海道仏教史の研究私たち道民は、アイヌの人々を除いては、すべて本州からの移住者と、その子孫であります。移住の姿は、さまざまな形ではありますが、決して安楽なものではなかったことだけは確かな事実であります。苦痛と悲嘆のなかで、切実に人々が求めたものは、快楽などではなく、神佛ではなかっただろうかと思うのであります。

そんな人々の心のよりどころとなる寺が、どのようにして各地に建てられていったのか。素朴な疑問に答えてくれるのが、本書ではないかと思います。本道への佛教の伝播と、その展開の歴史を、本格的通史としてまとめた意欲作であります。著者はあとがきで、こう記しております。言うなれば本書は「道民の信仰の軌跡」であると…

本書は「中世佛教の伝播」「近世佛教の成立と展開」「近現代佛教の展開」という3部から構成され、分厚い読み応えのある書物であります。

中世・近世の記述は松前・函館等道南地域の主となることは勿論でありますが、近現代については、私たちの住む道央地域の詳述とか、アイヌ民族の改宗に関する内容などに、物足りなさを感じさせました。

ともあれ本道の佛教史に関心を抱かれる方々の必読の書であることを強調して、本書の紹介といたします。

なお、図書室では、佛教書はもちろん、童話全集、絵本、佛教マンガ、文学全集等々取り揃えて、皆様の御来室をお待ちいたしております。またこんな本をそろえてほしいというご要望がございましたら、是非お寺まで声をかけて下さい。