連載シリーズ 親鸞さまの里 3

清楚であり、重みを感じさせる佇まいは、親鸞さまを偲ばせる。室町期に建立されたという茅葺屋根のおもむき深い楼門を見上げる私は、えも言われぬ感慨に包み込まれて言葉を失っていた。 常陸の国笠間の郡稲田郷     秋さかりなり参 […]

続きを読む… from 連載シリーズ 親鸞さまの里 3

連載シリーズ 親鸞さまの里 2

 親鸞さまは六十歳を過ぎて、常陸から京都へお戻りになられたという。残された弟子たちはそれぞれの地域の道場や寺に集まり、信心を守り発展させていった。指導者となったのが面授の弟子(直弟)たちであり、やがて『二十四輩』という名 […]

続きを読む… from 連載シリーズ 親鸞さまの里 2

連載シリーズ 親鸞さまの里 1

 清流に架かる長い橋を渡ると、間もなく祖父母の待つ曲屋が近づく。阿武隈の支脈が迫る氾濫原である地帯は、自然堤防上に集落が形成されている。いわば関東平野が北に尽きる辺りである。右岸の私の村は関東ローム層の台地にあり、地質の […]

続きを読む… from 連載シリーズ 親鸞さまの里 1