坊守から」カテゴリーアーカイブ

坊守から・平成30年3月

 ちかごろ健康ブームですが、皆さんは健康のために何かされていますか?
 新聞のテレビ欄では、毎日どこかのチャンネルで病気や健康に関する番組を見つけます。血圧が高い人は何々が良い、風邪予防にはこれを食べると良いなど様々な事をとりあげていますよね。私は肩こり症なので特集があると見ています。先日は、「肩こりに効く30 秒体操これはすごい!簡単!毎日やろう!」とテレビを前に一緒に体操をして意気込むのですが、またいつもの通り三日坊主で終わってしまいました。比べる次元が違うのですが、冬季オリンピックで競技された選手の方々は日々地道な練習をし自分との戦いでしょう。想像を超える努力というのは、本当にすばらしいですね!感動しつつテレビを見ていました。
 私はというと、そんな簡単なことも出来ずにいますから情けなく悲しくなります。続かないし、加えて忘れっぽい。いつもご本堂で法話を聞いても右耳から左耳へスーッと忘れてしまうなぁとがっかりします。
 前に来られたご講師さんがお話の中で、「お寺へ来て良いことを聞き、賢くなって帰るということではなく、自分の背負っている重荷を下ろして、鎧を取って軽くなって帰ってください。そのままの自分で良いというホッとする場所がお寺なんですよ。」と言ってくださいました。そんなやさしく心強い言葉を思い出し少し安心したことでした。
 さて、ようやく春が近づいてまいりました。皆さんも冬の厳しい寒さや日常の色々なことで体や心が重く硬くなっていませんか。まもなくお彼岸です。お寺でほんの少し軽くなってお帰りください。お待ちしております。

坊守から・平成29年9月

先日、野菜ソムリエさんの料理教室に参加する機会がありました。

さすがソムリエさん!野菜に関する知識がすばらしく、野菜の性質、保存方法や栄養を損なわず美味しく調理する方法などお話してくださいました。知らなかったことが多くてびっくりです。

「ソムリエ」とはもともとワインの専門家と言う意味で使われているようです。最近は特定の分野に精通した専門家を「ソムリエ」という表現を使って呼んでいるようですね。今では「日本酒ソムリエ」「野菜ソムリエ」「味噌ソムリエ」「チョコレートソムリエ」「温泉ソムリエ」など、日本では沢山のソムリエさんがいらっしゃるみたいです。はて住職は「お念仏ソムリエ」かな?と考え笑ってしまいました。

今年はお盆参りに息子、娘、息子の友人二人がお手伝いしてくれました。若さあふれる中でこの夏を忙しく、楽しく元気に過ごさせていただきました。あらためて自分の年齢を感じつつ、どこかのお寺の寺報で書かれていた「お念仏のバトンタッチは私から」という坊守さんの言葉を思い出しました。ソムリエにはなれませんが、バトンタッチ出来るよう一日一日過ごして行きたいと思い、京都へ戻る子供達を見送りました。

境内のナナカマドが色づきはじめ、秋のお彼岸を迎えてくれています。皆さまどうぞご参拝ください。

坊守から・平成29年3月

たらの芽の 煮ても焼いても くふ処 (俳句:正岡子規)
何だか美味しそうで、春が待ち遠しくなる句です。
テレビのバラエティ番組に毎回着物で出演されている俳人の「夏井いつき」さんを知っていますか?芸能人が作った俳句を超辛口で添削され、「才能アリ!才能ナシ!」とズバッと言われる面白い方です。時々見ていると、私も俳句を作りたくなるのですが、何せセンスがないので上手く作れません。難しいですよね。
その方が書かれた本を読むと、「俳句は生活のすべてとつながっているので、身の回りのどんなことでも詠める。毎日作ること。大事なのは作り続けること。」だそうです。脳トレにもなるそうですよ!始めたら楽しそうですよね。 考えてみると、私の毎日も仏教の教えとすべてつながっています。ついついお経が長いとか仏教の教えが難しいとか言ってすぐに避けてしまいますが、耳をかたむけて聞き続けていると、少しずつですが心に入ってくれる気がします。まずは不平不満を言ってしまう悪いところを反省しなくてはなりませんね。
子供達は春から新たな旅立ちとなりました。私もひと区切りの年齢となり、今年は何か一つでも長く続けるということを目標に過ごしていきたいものです。

坊守から・平成28年9月

28-01 今年の8月21日(前住職の祥月命日) は台風の影響で強い雨の降る日でした。
 毎年かかさず来てくださる叔母達。そして珍しく私達5人姉妹が揃い、総勢19名で賑やかにお参りをさせていただきました。
 父が昭和62年満46歳で往生してから毎年お盆過ぎのこの日に集まり、お互いの近況や思い出話に花が咲きます。
 「あと10年経ったらいったい何人になるんだろう」と義兄の言葉に皆笑ったことでした。
 亡くなった父は46歳で時が止まっています。当時は悲しみが大きすぎて、母をはじめ私達は父のことを話すことが出来ない日々を何年か過ごしていました。「お寺は忙しくて嫌だ」と一番反発をしていた私が坊守となり、紆余曲折しながらいつのまにか父の年を越えていました。
 ふと数えると29回目の命日。あと何回父の命日をお参り出来るでしょう。また来年も皆で集まれるかなぁとしみじみ思い、今年の盂蘭盆会で親鸞聖人のお手紙のお話をしていただいたことを思い出しました。
 「浄土にて かならずかならず まちまゐらせ 候ふべし」
不思議なご縁を感じつつ尊い一日となりました。

坊守から・平成28年3月

13-01 「うちのウサギのぷーちゃんってかまちょだよねー」今年飼い始めたウサギを茶の間で遊ばせていると娘が言いました。
 皆さん「かまちょ」ってわかりますか?
 若い子と話していると時々何を言っているのかわかりません。
「大人にちゃんとわかるように話しなさい」と父。
「それってどういう意味?」と母。
 「かまってちょうだいっていうことだよ」と少々嫌な顔をしながら娘は教えてくれました。
 教えてくれない時私はこっそりインターネットで調べ、なるほどと納得します。
 ささいな会話ですが、大人には理解が難しい子供達の世界をみることができます。
 さて、佛教用語は難しい言葉がたくさんありますが、私は子供との会話のようにすぐに調べて納得していたかなぁ・・・と反省したことでした。
 気がつけばもう少しで春ですね。新たな生活が始まる方も多いでしょう。
 私は法語カレンダー「今を生きずにいつを生きる ここを生きずにどこを生きる」を切り取りコルクボードに貼っています。この言葉はわかりやすいので大切にしています。不安な気持ちになる毎日ですが、やさしく厳しく力強い言葉に勇気をもらい日々過ごしているところです。
 雪解けもすすみ、お彼岸も近づいてまいりました。皆さまどうぞ足下にお気をつけてお出かけ下さい。お待ちしております。