愛別離苦

投稿日:2013年6月3日

SONY DSC「愛別離苦」と言う言葉があります。釈尊の示された『四苦八苦』の一つで、「愛しい方、大切な方、どんなに親しかろうと、必ず分かれていかなければならない苦しみ」を言いいます。

SONY DSC眞願寺前住職姉の夫になる坊守の叔父が、行年80歳を一期とされ、5月27日往生の素懐を遂げられました。早く往生された前住職(現坊守の父・行年47歳)の悲しみのご縁や石堂家の未来、特に5人の姉妹(坊守はその次女)を案じ、まさしく親代わりのようにいつもそばにいてくださいました。父親に代わり5人姉妹の挙式にもすべて参列いただき、涙の中で祝福して下さいました。

現役時代は単身での赴任や各地へ赴かれ、家庭での生活もなかなか思い通りにはならなかった事だと思いますが、60歳を過ぎ、退職後されてからはいつも叔母と一緒に仲むつまじく、生活をされてきました。

SONY DSC 眞願寺の護持についても、いつも心寄せて下さってました。戦後の大変な時代、二代にわたって住職が早く往生され、総代さんはじめ門信徒の皆様や寺族が苦労されてきた時代も、いつも支えて下さった。

開教125周年記念事業のご法要も、私と一緒に涙の中でお念仏申して下さいました。そして恒例法要にはいつでも式章をかけ必ず参詣していただきました。

SONY DSC 最後にお見舞いにうかがったのは5月の26日でした。意識もなく横たわっておられた叔父の耳元に最後のお別れを申し上げました。

『長い間、お世話になりました。お浄土に行かれたら、廓悟(前住職)さんにくれぐれもよろしくお伝え下さい。』と。

SONY DSC 80年間のご苦労と、いただいたかぞえきれないご縁に感謝しつつ、私の出来るご恩返しを考えると、お念仏のともしびと、眞願寺を未来に受け継ぐべきことと、思いを新たにさせていただきました。

心よりお念仏申し感謝申し上げます。  合掌