尊び合ういのち

投稿日:2013年3月1日

 昭和20年8月6日、米軍によって広島の中心街に原子爆弾が落とされた。この一発の兵器により当時の広島市の人口35万人(推定)のうち推定14万人が同年12月までに亡くなっていかれた。
 先日久しぶりに広島を訪れたときに平和記念公園にも立ち寄り、参拝させていただいた。資料館を拝観すると、外国人がたくさん見学し、立ち止まっては涙されていた。資料館を後にし、ドームを遠くにながめつつ慰霊碑の前に向かうと、当時の光景を想像しつつ、自然に涙があふれてくる。焼け野原となったこの地に生き残った人々は、どれだけ苦しく悲しく、そしてつらい日々を過ごしてこられただろう。そして今も。
 世界各国でテロや内戦が続いている今日、碑に刻まれている『安らかに眠って下さい。過ちは繰返しませぬから』の文字は、私に問われている言葉と響いてくる。「武力を持たなければ平和は勝ち取れない。相手がもてば自分も武器を持たなければ。核兵器は必要だ。」こんな議論が日本でも進んで行ってはならない。
 真の平和は、お互いがお互いのいのちを尊び合い、認め合い、そして許し合うことからはじまるのではないでしょうか。
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