小学校の統廃合問題を考える ④ 委員会に意見書を提出

投稿日:2012年11月7日

今朝の新聞(北海道新聞・江別市民版)に掲載されましたが、眞願寺の目の前にある江別小学校と500メートルの近距離にある江別第三小学校の統合問題では、「統合」は決まったがその統合された学校の「設置場所」について、議論されてきましたが、なかなか結論には至りませんでした。

 新聞によりますと、11月5日に第14回目の委員会が開催され、その設置場所が第三小学校に決まったようです。私や江別市街地を代表して委員に委嘱されている地元の二人は、日程調整できず出席出来ないと申し上げていましたが、残念ながら開催されてしまいました。私の委員として「意見書」を提出させていただきましたので、ここに記載させていただきます。

 

意 見 書

今回の第14回委員会の開催について
会議案内について事前の日程調整が行われたが、11月5日は都合つかない旨を期日内に届けたが、とり入れられなかったのは残念だ。第12回の時も同様であり、何のための事前調査日程なのか、疑問を感じる。結果的に3回連続の欠席となり、会議開催についての配慮がない。
設置場所について

私個人の意見は、江別小学校が適していると考える。

理 由

① 両校を比較した場合、江別小学校の方が高台にあり地盤が強く、地震や水災害に対して安全安心な場所であり、子供のいのちを守る教育現場として最適といえる。

② 萩が丘は江別市の歴史的にも『聖地』と言える場所であり、歴史ある学校の設置場所として不足はまったくないし、第三小学校の元々の『本校』でもある。

③ 江別小学校と第三小学校の学区の中で、中心的なのは第三小学校であるという事務局が出した図面もあるが、そもそも両校の学区の面積は倍以上差があり、その結果生徒数もそれに比例して差が出ている。[土地面積:生徒数]の比率で計算すれば、江別小学校の学区の方が生徒が密集しており、比較すれば中心といえる。

④ 第三小学校校区の弥生町や一番町などは、江別小学校の方が距離的に近い場合や同じ距離も多い。いちばん遠距離となっている牧場町の四番通り5丁目道路付近からでも、距離的には実測230メートルだけ第三小学校の方が近いだけである。統合した場合、一番登校距離が増すのは、両校の直線の延長線上付近であり、そこはお互い様といえる。であれば、広大な面積、緑に囲まれた環境そして避難所としての機能を持てる江別小学校がベストと思える。

⑤ 統合すると言うことは、統合当初は学校規模が倍になることであり、生徒数も第三小学校の1.5倍となることが見込まれる。であるならば、江別市内の小中学校で一番面積の狭い第三小学校を設置場所にすることは、一般的に理解しにくい。

⑥ 第三小学校に設置された場合、現在の建物すべてが建て直しになるとは考えられない。特に平成2年に建設された屋内体育館は残すことになるだろう。その場合の新しい校舎やプールの建設場所がどうなるのか。校舎は何階建てになるのか。統合後は学区が広まるのに対して、必要になってくる駐車場はどうなるのか。避難所を要する地域に開けた学校作りが出来るのか。素人的な考えだが、想像出来ない。この件について事務局に資料を求めたが却下されて、両校ともに統合校が設置された場合の比較する議論に至らなかった。
それに対して、江別小学校は現在の建物すべてが昭和33年以前の建造物であり、すべて立て替えとなると予想できるので、広大な土地に一からの設計が可能であり、これらのことはすべてクリア出来るし、江別神社と江別小学校間の通学路など、周辺の公共道路も子供の登下校の安全を考えて、整備することも出来るだろう。正に北海道に誇れる地域に開けたすばらしい学校を建設できるのではないか。

⑦ 江別小学校には隣接して、児童生徒が自由に来館し、スポーツや読書などの自由な活動を通じて仲間作りを見守ってくれる萩ヶ岡児童センターがある。放課後の子供たちの行動を見守ってくれる大切な施設が隣接されているのは、保護者としても安心できる環境と言える。(第三小学校の学区には設置されていない)

 

当委員会として設置場所の決定について

① 跡地について(第一中学校のPTA三役とも意見交換したこと)

前回までの「だより」を読んでも、事務局サイドで発言をまとめた為、真意が伝わらないことや誤解も多かった。あらためて会議録を読まさせていただくと、大事なことの議論が置き去りになっているように思える。それは統合後の設置場所にならなかった学校用地の「跡地利用」の問題である。私の知るかぎりでは、これについて事務局側から何も話がなかったように思えるが、住民にとっては大問題である。
「市」の土地だからといって、すぐに大手建設会社などに転売され、思いもよらない建物が出来てはこまる。きちんとしたルールを作り、住民の意見を重視して、地域のため住民のためになる土地としなければならない。
② 両校PTA役員の話し合いについて

10月4日に行われ、一定の結論が出たと言うことは読まさせたいただいた。この中で江別小学校側の役員の皆さんは一大決心をされ、第三小学校に設置場所に意思の統一されたことは、大変な思いだったのだろうと思う。そこには敬意を表します。今後の両校PTA役員の交流も大事なことだと思う。
しかし、その結果を発表された前回の当委員会の後、新聞報道等で知った江別小学校保護者の方々より、「この件については、何の説明もない。江別小学校で行われた7月の会議では、設置場所は江別小学校にと、決まったはずなのに。」という声も聞こえてきているが、どうなっているのか。役員の意思を変えるのであれば、非常に大事な件だけに、PTAの臨時総会などを開催し、きちんと説明し理解をいただく必要があるのではないか。
③ 進学校について (第一中学校のPTA三役とも意見交換したこと)

今回までの議論で「設置場所」が最重要案件とされて来た様だが、最終的に結論を出すのであれば、前回の意見の時も申し上げたが、進学する学校についても考慮しなければならない。現在江別小と上江小、そして第一中学校の三校で合同事業を行っている。これはいわゆる『中一ギャップ』を予防すると同時に、PTAの親睦を深め親同士も情報交換する大事な事業となっている。
これは第三小も行っていると思うが、もし中学校の校区がこのままであれば、ひとつの小学校から二つの中学校に分かれて進学することとなり、その事業がどうなってゆくのか考えなければならい。また、統合によって中学校の校区を変更することもあるのか、この統合校だけは「学校選択制」の希望を広く許可するのか、きちんと整理をしなければならないと思う。
「結論を出す」について
最終的に結論を出すのであれば、設置場所に選択されなかった学校側の希望を最大限聞き入れ、校名・歴史・校歌などについて重んじなければならないと思う。その上で①~③の事項をクリアーし、『統合に向けての実施計画案』としての結論とするべきと思う。
又、前回(12回)の意見書にも記載したが、現在の両校の校舎耐震診断は何も行われていない様だが、安全性はどうなっているのか。統合校の建設が終わるまでの安全性を至急確認し、教育委員会は対応するべきである。 以上