坊守から・平成24年9月

投稿日:2012年9月26日

 境内の小菊につぼみがつき、夜には虫の声が聞こえてきます。
 今年の夏は残暑も厳しく「あついですね~」が第一声でした。お寺では春に婦人会の方々が植えて下さったお花もまだ元気に咲き、皆さんから「きれいですね~」とたくさん言っていただきました。思えば今年はいつもより一生懸命お水をあげていたような…
 お花は何も言わずに自然におまかせしたまま!えらいですね。ところでわたしは「暑い寒い、忙しい、つかれた、ねむい、好き嫌い」など口に出し文句ばかり言ってます。お恥ずかしい。お花になって少しがまんが出来るようになりたいものです。
 先日ご法話を聞いていましたら、『~暑さ寒さも彼岸まで~とは皆さん、季節の節目ばかりを言っているのではないのですよ。わたくし達のいるのは暑い寒いと不平不満ばかりのこの世の中。彼岸とはお浄土。お浄土はきれいで不平不満などないほとけさまのすばらしい世界のことです。その彼岸にいくまで私達はもがき苦しんで、そして喜びや悲しみにであっていくという意味なのです』と教えていただきました。
 いつの日か彼岸にいく時まで、文句いいながらでも大切に過ごさせていただこうと思うことでした。